井川ダム 富士見峠から降りてくると、井川ダムの上に出る。
ダム堰堤上を通って突き当りの「井川展示館」へ寄ってみよう。
展示館駐車場がちょっと分かりにくく、 ぐるっと大きく回り込んで北側入口駐車場に到着。
10:51
井川展示館 駐車場の上に何か展示がある。
階段を登って見てみたら、役目を終えた水車ランナだ。
長い間お疲れさま… と、ふと見たら!
昭和53年!
我々調査団より20年以上若いじゃないか…
う〜ん… 複雑な心境…
10:51
井川展示館 ともかく、中に入ってみよう。
10:52
井川展示館 受付には誰も居ないが、ここでもダムカードが貰えるようだ。
井川展示館 ダムカードの前に、まずは調査研究。
10:53
井川展示館パンフレット まずは1階の図で左側「井川ダムメモリアル」から調査研究開始。
井川展示館 井川ダム建設工事の着工は昭和29年。
10:55
井川展示館 黒部の物語 にも匹敵?するような感動的な工程を経て‥
10:58
井川展示館 完成は昭和32年。
工期24年の青函トンネル、工期7年の黒部ダムと比べると、 工期3年というのは小規模とは言える。
しかし、それでも竣工の達成感は素晴らしいものであっただろう。
いや、ほんとにたいしたものです。
関係者の皆様に敬意を表します。
11:01
井川展示館 2階に上がると、33,000kwフランシス水車発電機の模型を発見。
こういうのがあると、いつもじっくり見入ってしまう。
11:06
井川展示館 続いて2階奥の「電気ライブラリー」
11:08
井川展示館 今更ながら気がついた。
佐久間発電所35万kw運転開始が昭和31年。
同級生じゃないか!
井川発電所が昭和32年、 世紀の大事業くろよん発電開始は昭和36年。
う〜ん、我々世代は水力発電とともに育っていた…
くろよん ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
参考
くろよんの完成
最大出力33万5千kw!
佐久間ダム

しかし、我らの同級生佐久間発電所は、 最大出力でも世紀の大事業くろよんを上回っていた!
しかも年間発電量では日本一の 佐久間ダム
改めてまたじっくり研究しに行かなければ。

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井川ダム 井川ダム
2階の展示を見終わり、 1階南側の展望台へ降りてきた。
井川展示館 まだまだ水力発電についての研究は続く。
1階奥の「水力発電のしくみ」エリアでは、 例の気になる事実?が公開されていた。
石油資源は2008年時点で42年分しか残されていない!
40年前にも同じような事を聞いた気がするが…
まぁそれはその時点で確認されていた採掘可能な埋蔵量から 計算されたモノである事は分かる。
という事は、この残り42年というのも増える可能性は有るであろう。
しかし、今は資源残存量よりもカーボンニュートラルが問題となってきている。
11:15
井川展示館 太陽光や風力は徐々に導入されてきてはいるが、 発電効率や環境の問題も大きく、まだまだ発展途上である。
更に、自動車や(バイクも!)近い将来に電動化される?!という。
じゃあ、その電気はどうやって作る?!
水素自動車という話もあるが、水素だって作る(取り出す)のには 電気が必要だ。
ここはやっぱり原子力発電再稼働しかないじゃないか!
‥で、上のパネルをもう一度見ると、 ウランも残り100年ですよ!
原子力発電しながら新たな核燃料を生み出すという 「もんじゅ」も廃炉が決定してしまったし…
核融合発電もまだまだだし…
井川展示館 どうしたらいいのだろう…
我が国のエネルギー問題は非常に深刻に思える。
やっぱり水力発電か?
今の日本には、新たな水力発電所の建設余地は ほとんど無いような話もある。
ただ、それは大規模水力発電の事であって、 小水力発電(1000kw以下)については希望が持てそうだ。
ガンバレ!水力発電!
井川展示館 水力発電はもちろん頑張っている。
だがしかし、最近持ち上がった問題はリニア新幹線。
このトンネルが図の田代ダム付近直下を突き抜ける。
大井川水源部の底が抜けて、2m3/sの水量が逃げていく?!
2m3/sと言ったら新奥泉発電所の総量に匹敵するし、 源流部から抜けていくから、田代ダム以降すべての発電所が 2m3/sづつ減少する事になる。
これはたいへんだ!
トンネル湧水を汲み上げるとか言っても、 電気を使って汲み上げるんだから発電用の水としては意味がない…
井川展示館 まぁもっと問題なのは下流域の農業用水、工業用水、 水道用水であるから、汲み上げる事は必要であるが…
汲み上げればほんとに水量確保できるのかどうか?
リニアも構想時点と今では需要予測がぜんぜん違うだろうし、 今さら見直しもできない気持ちも分かるような気もするが…
井川展示館 ともかく非常に有意義な調査(いやほんとに!) を終えてダムカードをゲット。
次へ進もう。
11:30

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