田中酒造亀甲蔵 ここはパ酒ポートスタンプラリーの2番目、同じ田中酒造の亀甲蔵だ。
08:27
酒造好適米 さっそく醸造文化についての研究を開始。
まずは原料の酒造好適米について…
ふむふむ、北海道の酒米というのは割りと最近出てきたばかりらしい。
それにしても、本醸造酒に合うのはマーボー豆腐とか、大吟醸に合うのは八宝菜とか‥
超具体的な料理名はどういう根拠?選定基準?なんだろうか?
日本酒に合うのは和食全般である…それに洋食のほとんど、あるいは中華料理、またはフランス料理、それからデザートにも…と常々感じている調査団にとって疑問は尽きない。
08:34
精米歩合 次に精米歩合について。
洗米蒸米 精米の次は洗米・蒸米
甑こしき 蒸米は、この下の「甑(こしき)」で行うらしい。
麹室 蒸された米の一部は麹室に入れられる。
麹 この麹が一番大事なものらしい。
仕込み 次に仕込み工程に移ってゆく。
酒母 酒母というのは「一麹」「ニ酉元」「三造り」のニ番目、「酉元(もと)」の事らしい。
酒母 日本酒は普通、寒い冬の間しか作らないが、この亀甲蔵では四季醸造と言って1年中作っている。
だから実際に作っているところを見学できるのが嬉しい。
これが3日目の酒母だ。
酒冷却タンク制御盤 何故、普通は冬しか作らないのか?
徳川幕府による「寒造り以外禁止令」によるところもあるけれど、実は冬の寒い時でないと温度が高すぎて発酵状態を管理するのが大変だからだ。
発酵を自然のまま放っておくと20℃以上にも上がってしまう。
そうすると発酵は速く進むが、それでは美味しい日本酒にならないし、場合によっては腐敗してしまう。
美味しい日本酒を造る為の発酵に適した温度はモノにもよるが6℃~15℃。
それを長時間(30日間程度)続けて、じっくり発酵させる必要がある。
この管理が大変な四季醸造を可能にしたのが、我らの「酒冷却タンク制御盤」!!
偉いぞ!制御盤!!
えっへん!はっはっは~!
醪 その我らの「酒冷却タンク制御盤」によって行なわれるのが、 「三造り」の「醪」だ。
酒冷却タンク制御盤 優秀な制御盤を見たところ、稼働中なのは「No.2タンク」「No.3タンク」「No.4タンク」の三つのようだ。
そしてそれらを冷やす冷水タンクが5.0℃ピッタリに保たれている。
仕込43号大吟醸 「仕込43号大吟醸」12日目
タンクの並びから見て、これがおそらくNo.2タンク。
11.0℃設定ピッタリだ。
仕込44号本醸造 「仕込44号本醸造」5日目
その隣のたぶんNo.3タンク。
10.0℃設定で9.9℃
このタンクは泡がブクブク湧き出ていた。

仕込45号純米吟醸R生 「仕込45号純米吟醸R生」添仕込
一番奥のなんとなくNo.4タンク。
8.0℃設定で8.1℃
どれもなかなか優秀だ。
上槽 そして発酵具合を見て「上槽」
この時期を見極めるのが杜氏の腕の見せどころらしい。
しぼりたて生原酒 上槽したての酒が「しぼりたて生原酒」
これが、後で出てくる「この世で一番美味しい酒」だ。
貯蔵ビン詰出荷 なのに何故この世で一番美味しい酒を加熱処理してしまうのか…
それは、しぼりたてをすぐ飲めればいいんだけど、実際は飲む人の手に渡るまでに輸送・保管が必要で、その間に残った菌によって更に糖化・発酵が進み過ぎて劣化(場合によっては熟成?)してしまうので、糖化・発酵を確実に止めるのに殺菌がどうしても必要な為だ。
田中酒造亀甲蔵試飲コーナー さて、ひと通り研究したところで試飲コーナー。
しかし、悔しい事にもちろん試飲はできない…
ただ、ここで「この世で一番美味しい酒」を発見!
ちょうどさっき研究材料に選定して買ったヤツが、この6月3日搾りの純米酒だった。
08:57
搾 コレコレ!なんか嬉しい。
ホントに美味いし。
でも「ふなくち」搾りたてが「この世で一番美味しい酒」ならば、我が家の定番買い置き酒「ふなぐち菊水一番しぼり」も同様だな。
ふなぐち菊水 参考:ふなぐち菊水一番しぼり
ただ、緑缶「新酒」は分かるけど、赤缶「熟成」のポリシーは‥
熟成させたら、ふなぐち搾りたてじゃないんじゃ?
でも、これがまた美味いんだ…安いし
日本酒 更にこんな素晴らしい研究成果も有ったりして…
非常に有意義な調査であった。
つづく

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 (3日目)田中酒造/日本の道実走調査東日本編その6        10

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